2016年3月20日、渋谷・TSUTAYA O-crestにて、井上緑・中原くん・ちゃるけん・3アーティストによる3マンライブ「井上緑VS中原くん~勝つのは僕ですbyちゃるけん~ 2」3MAN LIVE!! が開催された。
ソールドアウトとなった本公演はちょうど1年前となる2015年3月15日にも開催され、1年ぶりの開催ともあり、それぞれのファンにとっても特別な公演として再演を心待ちにされていた公演でもある。
時を同じくして頭角を現し、全国各地をそれぞれが周りながら、お互いを「ライバル」として、そして「仲間」として高め合ってきた彼ら3人だからこそ、つくりだせる独特のグルーブ感溢れるステージは、目を離すことが全くできない
ドラマチックな内容だった。

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午前11時半過ぎ、昼前にも関わらず会場には大勢の若者が集まり、そこらかしこでファン同士が賑やかな盛り上がりを見せている。

関東近郊だけでなく、この日の公演のために地方から遥々足を運んだファンも多く、キャリーケースを抱えた人、道中の深夜バスの話や、今日という日をどれだけ心待ちにしてきたかなどの話題で共感しあい、ライブスタート前にも関わらず、会場にはとてもアットホームな空気が流れていた。

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12時前、会場BGMが薄くなり、明かりの照らされたステージ上には、中原くんや井上緑らとのレーベルメイト、イワブチコタロウが姿を表す。

「今日は楽しんでいってください」とMCで触れながらOAとして登場した彼が、今、自身が出せる精一杯のライブを披露しつつ、この日を心待ちにしてきたファンに向けて優しく語りかけてOAを終えると、場内はさらに和やかな空気に。

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そしてOAの彼がステージを降り、間髪入れずにバンドメンバーを連れてステージに現れたのは、この日トップを務めるちゃるけんだ。

「最高じゃないか!」と開口一番客席に向けて言葉を投げかけ、ファンの歓声に包まれながら「Don’t worry」を披露。
フロアの熱を上げながら、グルービーなギターリフと力強い言葉が印象的な「いばら」につなげると、フロアからは自然と手があがり、手拍子が鳴り響いた。
1年前の自分達3人へ向けたかのように「信じた道を裏切るな」と力強く歌うちゃるけんに、ファンも感慨深い声援を送る。
フロアのファン一人一人に語りかけるかのような声で歌い上げる「恋」、赤裸々に自身の思いや未来への希望を歌った「太陽」と続けて披露し、感情の振れ幅の広さを前面に押し出す。

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「もう来てる人にはわかってると思うけど、やっぱこの3人は自分にとっては特別」とMCを挟みつつ、披露された新曲「STRAIGHT」そして最後に「楽しいことを見つけに行こう」で会場を大いに沸かせ、ちゃるけんのステージは終了した。

ちゃるけんがステージから降りると、会場内が少しざわつきはじめ、「少しでも油断したら何かを見逃すのではないか」といった類の緊張感が会場を満たしていく。

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緊張感あふれる中、いつもの青いジャージ姿に身を包んだ中原くんが姿を現わすと、転換の際のサウンドチェックで井上緑・ちゃるけん、双方の楽曲を何故か披露し「サウンドチェック大丈夫です!」と、サービス精神溢れる彼ならではのファンサービスに会場内が笑い声に包まれる。

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暗転の中、お馴染みの入場SEではなく、この日の中原くんバンド「カラフルP0pきゃんでぃ♡」にちなんでなのか、何故かきゃりーぱみゅぱみゅの「candy candy 」が大音量で流れ、バンドメンバーが登場すると会場からは歓声が送られる。
が、しかし一向に中原くんが現れず、会場がどよめくと、客席後方から「はいー!!」という声とともに中原くんが人波をかき分けてステージへと這い上がり「中原です!」といつもの調子で「タミフルスターダスト」からライブがスタート。

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冒頭にも関わらず、全力のパフォーマンスでステージを所狭しと駆け回り、マイクを使わずにフロアからの大合唱を煽ると、会場中がタミフルスターダストを歌うファンで染まった光景は、まさに「中原くん」という何から何まで巻き込んで突き進む彼というアーティストをよく体現した光景にみえた。
フロアのそこら中から上がる腕と声援を受け取り「二度寝」、「さらば」と続けざまに披露する頃には、会場内は中原くん劇場と呼ぶに相応しい異様な熱気に包まれる。
「このバンドは今日がお披露目です!」と言いながら「このバンドは今日で解散なんです!」というMCで会場が大爆笑に包まれるなか、「今日のために作ってきた」という新曲「絶望パンデミック」では「神様なんかいない、夢なんか叶わない」とサビで叫びながら、初披露の楽曲にも関わらず大合唱の渦に叩き込む彼のライブパフォーマンスは凄まじく、最後の曲「禁断少女」では恒例の「テクマクマヤコン・童夢」という過激なコール&レスポンスを詰めかけたファンと熱唱し、中原くん劇場は幕を閉じた。

中原くんによりひっちゃかめっちゃかになった会場を見渡しながら、静かにステージに現れたのは井上緑だ。

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甘酸っぱい初恋のはじまりから終わりを切なく感情的に歌い上げる「恋に生きる」で、静かに始まった彼のステージは、続く「つぶやき」をアルバムとは打って変わったバンドアレンジで披露。
まるで1秒1秒を噛み締めながら、「終わるのもったいねーな」と零す彼の言葉にファンも同調するように、今この瞬間をしっかりと刻みつけようとステージに魅入る感覚は、まるで小説に没頭しているかのような錯覚に陥る。
ギターを下ろし、バックバンドにハンドマイクという貴重なスタイルで披露された「理由」では、乗り心地のいいグルービーなアレンジにゆったりと身体を揺らしながら声を鳴らす。

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立て続けにしっとりとした楽曲が続く中、「今日のみんなのライブすごくなかった?」「こんなに凄い奴らが世に出ないって俺おかしいと思うんだ、だからついて来てよね」と笑顔で語りながら、「売れないミュージシャンのうた」を披露。
「ライブばっかりでごめんね」と歌う彼に「いーよ!」とコール&レスポンスを送られ、井上 緑 自身からも笑顔が飛び出す。
「ついてきてよ」と零して歌う「Stand by me」では彼とファンが寄り添い合い、ライブを見守るような一幕も。
バンドメンバーがステージを降り、井上緑ひとりきりのステージでぽつりと「次…最後なんだよね」と寂しそうな表情の中「こんな弱い 、僕でごめんね。」と歌う「ヨワムシのウタ」を弾き語りで歌い「これからもよろしくね」とファンに投げかけると、ファンからは声援と惜しみない拍手が送られた。

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アンコールでは、先日PVが公開された「前夜」を披露。「進むほうへ、進むべき道へ大人になれるように」と歌う彼と、1年ぶりに開催された3人での3マンライブの情景が結びつく感極まるパフォーマンスの中、ファンからの声援が鳴り止むことなく、おそらく会場にいる誰もが、「またこの3人での共演を見ることができるだろう」という確信めいた希望に包まれ、ライブは終了した。

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(ライター:泉になみ)
(写真:小笹竜馬/なのは)


3/20(日)@渋谷TSUTAYA O-crest
「井上緑VS中原くん~勝つのは僕ですbyちゃるけん~ 2」3MAN LIVE!!
出演/OA:イワブチコタロウ/ちゃるけん/中原くん/井上緑

【ちゃるけん セットリスト】
1.Don’t worry
2.いばら
3.恋
4.太陽
5.STRAIGHT(新曲)
6.楽しいことを見つけに行こう

【中原くん セットリスト】
1.タミフルスターダスト
2.二度寝
3.さらば
4.絶望パンデミック(新曲)
5.禁断少女

【井上緑 セットリスト】

1.恋に生きる
2.つぶやき
3.理由
4.売れないミュージシャンのうた
5.Stand by me
6.ヨワムシのウタ(弾き語り)
en.前夜